前十時靱帯断裂という怪我をご存じですか？
スポーツをしている方は、一度は聞いたことのある怪我ではないでしょうか。
また、周りにも前十時靱帯断裂を実際にした人を見たことがある人もいるのではないでしょうか。
私もその怪我を経験したうちの一人です。
私はサッカーの試合で前十字靭帯断裂及び半月板損傷の怪我をしました。
では、前十字靭帯断裂について私自身の経験も踏まえ説明させていただきます。
目次
について順を追って紹介します。
前十字靭帯断裂とは
膝には、沢山の靱帯がありますが、「前十字靭帯」は脛骨（すねの骨）が前方向にズレるのを防いだり、膝のねじれを制御したりするするなど膝関節の安定性を保つ重要な靱帯です。スポーツ時に、ジャンプする、左右に動く、膝をねじる動作をする際に、膝を安定化させる重要な役割を持っています。
前十字靭帯は、膝に負担がかかるスポーツでバランスを崩して着地したり、左右への切り返し（横方向）の動きをする際に、断裂（損傷）する場合があります。
私の場合、サッカーの守備の際、相手が逆方向にドリブルをした為、切り返した際に、断裂しました。前十字靭帯断裂を経験した人は「膝が外れた」「膝から音がした」と表現する人が多いですが、私の場合、「ブチブチと音が鳴り、ガクッと膝が外れた」感覚でした。その瞬間ただ事ではないとすぐにわかりました。激痛で、一人では歩けませんでした。
前十字靭帯断裂はなぜ起きる
前十字靭帯断裂は、ダッシュ時の急な方向転換やジャンプからの着地の際に膝をひねったりしたときに起こりやいです。前十字靭帯断裂は、ダッシュをしている時の急な方向転換やジャンプから着地の際に膝を捻ったりしたときに起こりやすいです。その他、他人と接触して、膝に直接的に衝動が加わり断裂をする場合があります。スピードの緩急があるスポーツやジャンプの機会が多いスポーツでの発症が多く、下記スポーツが典型例として挙げられます。
・サッカー
・ラグビー
・柔道
・バドミントン
・バスケットボール
・バレー
などです。
前十字靭帯断裂の検査
前十字靭帯断裂が疑われる場合は、すぐに病院にいきましよう。
病院に行くと、医師による徒手検査（ラックマンテスト）が行われます。
徒手検査（ラックマンテスト）とは、大腿部（太もも）を抑えた状態で下腿（ふくらはぎ）を前方に出し、靱帯による制動（可動域）を確認します。前方に引き出し、前十字靭帯の緩みが確認されたら、前十字靭帯断裂が強く疑わられます。
私の場合、医師に徒手検査をしてもらいましたが、かなり膝の制御が緩かったみたいですぐに分かったそうです。
次に、MRI検査をします。
MRI検査では、前十字靭帯が断裂している様子を映し出すことができ、同時に半月板や内側側副靱帯が損傷していないかの確認も可能でです。
また、前十字靭帯断裂をすると、大多数の場合、関節内で出血がおこります。
MRI検査では、関節で内出血を起こしてる場合があり、そちらの有無を確認することもできます。
レントゲンX線検査で確認する場合もありますが、レントゲンだとはっきりと映らない場合もあり、捻挫などの誤った診断をされる可能性もあるので、医師と相談の上、しっかりとMRI検査をしてもらうようにしましょう。
前十字靭帯断裂の治療法
原則は、手術治療で、できない場合は保存治療となります。
また、アスリートや趣味としてスポーツを楽しみたい方は手術をお勧めします。
手術をしなくても、日常生活であればそこまで不自由なく過ごす事ができます。
手術の場合は、「関節鏡下前十字靱帯再建術」という手術治療を行います。
関節鏡下前十字靭帯再建術とは、患者自身の腱を使用し、断裂した靱帯部分に移植腱をを作り直す手術です。関節鏡を用いることで、手術跡を小さくしたり、関節内の半月板や軟骨、靱帯などを拡大しすることができます。
手術の場合、全身麻酔と部分麻酔があり、私は全身麻酔でした。手術ベットに横たわり、呼吸器を着用し、そこから麻酔薬を投薬してもらいましたが、起きた時にはもう病室のベットでした（笑）
手術前には、術後のリハビリを円滑に行うため、理学療法士指導の下、筋力訓練、関節可動域訓練を行います。
保存治療の場合は、装具での固定や筋力トレーニングにより、膝周りの筋肉を強化し、生活を送ることも可能です。アスリートでも、大事なシーズン中や大事な試合がある場合は、筋力カバーや、サポーター・テーピングで膝周りを固定し、プレーをしている選手もいますがおすすめはできません。
前十字靭帯断裂と同時に起きる複合症
前十字靭帯断裂によって、膝が安定しない状態が続くと、関節と関節のクッションの役割である半月板や関節軟骨に大きな負担がかかり、半月板損傷や変形性膝関節症が生じる場合があります。
私は、ケガの際、衝撃が強かった為、前十字靭帯断裂及び半月板損傷の診断を受けました。
前十字靭帯断裂の予防と再発
前十字靭帯断裂を予防する為には、下肢の筋力トレーニングが重要です。太もも前の筋肉と太ももの裏側の筋肉の強化をします。
また、これはなかな難しいですが、筋力測定器を使用して、筋出力の状態や左右の筋力差を測定し、今後のトレーニング計画を立てられれば尚且つ良いでしょう。
ちなみに術後、スポーツ復帰をするためには健常側と受傷側の筋力比が約90％となることが大事です。
スポーツ中は、どうしても積極的なプレーが多くなるため、前十字靭帯断裂を防ぐという点では、なかなか難しいです。しかし、状況判断により、回避することも可能かと思うので常に頭はクリーンな（冷静）な状態にし、冷静さを保てるよう心に余裕を持てるように努力しておきましょう。
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まとめ
大きな怪我をせず、スポーツを楽しむことができればベストですが、スポーツに怪我は付き物です。しかし、なるべく怪我が起きないよう防げるところは防ぎ、リスクを回避できればいいですね。
私自身怪我をして、術前リハビリ、手術、術後リハビリ、サッカー復帰と段階を踏みましたが怪我をしてから復帰まで約１年かかりました。スポーツだけしている方であれば約９か月で復帰できるそうですが、そうでない方はこれくらいの期間が必要となります。
スポーツだけでなく、私生活にも影響が出てくる怪我ですので、みなさん気を付けてスポーツは楽しんでください。
以上、僕の経験談と共に「前十字靭帯断裂」についてまとめさせていただきました。
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